『変臉 この櫂に手をそえて』、「変臉」という驚くべき技術で仮面を次々と変えていく・・・日本では一般的に「変面」として知られており、これは中国四川省の伝統劇「川劇」で見られる芸能の一つです。
例えば、川劇の「白蛇伝」の金山寺の場面では、打楽器の音色や台詞、衣装、立ち回りなど京劇とは異なる魅力があります。
変臉や吐火の芸なども見どころの一つです。
中国で製作された香港映画『變臉（へんめん）／The King of Masks 邦題：変臉 この櫂に手をそえて』の物語は、1920年代の四川省長江沿いのもので、主人公は変面王と呼ばれる大道芸人です。
彼はさまざまな隈取りの仮面（マスク）を瞬時に取り替え、客の前で百面相を披露していきます。
しかし、この芸は一子相伝の技術であり、一人息子を亡くし、承継する男子がいないため、しかたなく人身売買で1人の男の子を買ったが・・・。心を打つ映画です。
この映画は、一体電材はどうやって視聴することができるのでしょうか？
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『變臉／The King of Masks 邦題：変臉 この櫂に手をそえて』を視聴するには？
- 原 題：變臉 Bian lian
- 英語名：The King of Masks 1996年制作
- 監 督：呉天明
- 脚 本：魏明倫
- 原 作：陳文貴
- 變臉技術指導：劉忠義
- 川劇芸術顧問：任庭芳
残念ながら、今のところどこからも日本では、配信もされていないようです。
名作なのに残念ですが、海外のAmazonプライムでは配信されているところがあるようです。
ただDVDとして、アマゾンで販売されていますので、DVDで視聴できます。
『變臉／The King of Masks 邦題：変臉 この櫂に手をそえて』のあらすじ概要
四川の歌劇變臉の名人、變臉王。老いた彼の悩みは、妻も子も失い、この芸の後継者がいないことだった。彼はある日、人買いから子供を買い、狗娃と名付けて芸を教え始める。變臉王は狗娃を溺愛するが、実は、狗娃は後継者になれない女の子だったのだ……。老人と少女の絆を描いた作品。
「変面王」と呼ばれる大道芸人の王（ワン：チュウ・シュイ（朱旭））は、 川劇 の変面（仮面の早変わり術）の名人です。
子供のいないワンは、一子相伝の芸を伝えるべき後継者を求め、違法な幼児売買で男の子を買い、狗娃（クーワー：チョウ・レンイン（周任瑩））と名付けて溺愛するのです。
しかし間もなく、クーワーが実は、性別を偽って売られた女の子であることを知ってしまいます。
伝統的に芸は、男にしか伝えられないものとされており、怒ったワンは、クーワーを追い出そうとしますが、他に行くところのないクーワーは必死にワンに食い下がり、なんとか召使いとして置いてもらうことになります。
ある時、ろうそくの側でワンの面を眺めていたクーワーは、誤ってワンの住まいである船を火事にしてしまいます。
罪の意識からワンの元を逃げ出したクーワーは、せめてもの償いのつもりで、幼い男の子を密かにワンの元に連れてくるのです。
しかし、そのせいでワンは、誘拐犯の罪を着せられて逮捕され、死刑を宣告されてしまいます。
クーワーは、ワンの友人で｢今観音（生き仏）｣と呼ばれる有名な京劇俳優のリャン（チャオ・チーカン（趙志剛））に助けを求め、その客である軍の要人の前でワンのために命を捨てようとします。
クーワーの覚悟を見て、初めは警察に口出しすることを渋っていた要人も重い腰を上げ、その助力の甲斐あってついにワンは釈放されました。
クーワーの自分を慕う気持ちに心を打たれたワンは、彼女に芸を伝えることを決め、二人は仲よく旅を続けてゆきます。
『變臉／The King of Masks 邦題：変臉 この櫂に手をそえて』の評価
この映画は世界中の多くの映画祭で数々の賞を受賞しました。
1999年6月13日に米国で限定劇場公開され、約100万ドルの興行収入を記録しました。
ロジャー・エバートはシカゴ・サンタイムズ紙に寄稿し、この映画に3つ星を与え、「設定、衣装、そして舞台の美しさから多大な恩恵を受けている」「シンプルさ、美しさ、そして驚くべき感情の力を備えた」映画だと評価しました。
最後に！
天涯孤独な少女とずっと一人で生きてきた老人が心を通わせていく姿が心を震わせられます。
血の繋がりがないにもかかわらず、互いを深く愛し合う二人の姿は、とても温かく、心が洗われるようでした。
また、変面という中国の伝統芸能の美しさにも魅了されました。
機会があれば、一度ご覧になられることをお勧めします！
