
日本がAFCアジアカップ(アジア杯)の準々決勝でイランに敗れた翌日の2024年2月4日、日本サッカー協会(JFA)の田嶋幸三会長が取材に応じ、21歳のGK鈴木彩艶選手(シントトロイデン所属)への差別的な発言についてコメントしました。
鈴木彩艶選手に関して、イラク戦での敗北後、本人がSNSを通じて差別的な発言を受けたと訴えました。田嶋会長は、
「今は法律が変わって本人が望めば、警察が追及することができるようになった。彩艶とは話しました。我々は絶対に許さない。我々はちゃんとやります。追及します」
と強い口調で述べ、鈴木彩艶選手と情報開示についてはまだ話し合っていないが、本人が望むなら、内容を把握した上で徹底的に戦う姿勢を示しました。
どんな差別的な発言を受けたのでしょうか?
また、そのことで鈴木彩艶選手はどのような苦しみを感じているのかをまとめてみました。
Contents
鈴木彩艶選手の経歴Wikiプロフィール!
2024年1月から始まっているAFCアジアカップ2023カタールに出場しているGKの鈴木彩艶選手。
アジアカップでの鈴木彩艶選手のプレーにも注目が集まり話題になっています。
鈴木彩艶選手の名前は聖書に登場している聖なる丘「Zion」から由来しているそうです。
鈴木彩艶選手は、シントトロイデンへ期限付きの移籍でしたが、2024年2月1日完全移籍が決定しました。

鈴木彩艶選手はガーナ出身の父親と日本人の母親を持つ18歳のゴールキーパーです。
アメリカで生まれて埼玉県で育ち、浦和レッズでプレーしていました。
- 名 前:鈴木彩艶(すずきざいおん)
- ラテン文字:SUZUKI Zion
- 生年月日:2002年8月21日(21歳)
- 愛 称:ザイオン
- 国 籍:日本(アメリカ合衆国生まれ)
- 出身地 :埼玉県さいたま市浦和区
- 身 長:192cm
- 体 重:93kg
- 所属クラブ:シント=トロイデンVV(ベルギー1部)
- ポジション:ゴールキーパー
- 背番号:1
- 利き足:右足
鈴木彩艶選手は、兄の影響で幼稚園の頃にサッカーを始め、浦和大東スポーツサッカー少年団に入団しました。
その後、小学校時代から浦和レッズのアカデミーに所属し、2019年2月1日に16歳5か月11日でプロ契約を締結しました。
その後、2種登録選手としてトップチームに登録され、2020年も2種登録され、リーグ開幕戦でベンチ入りを果たしました。
2021年には、正式にトップチームへ昇格し、公式戦初出場を果たしました。
さらに、J1デビューから3戦連続無失点を達成し、ニューヒーロー賞を受賞しました。
2022年シーズンには若手キャプテンに任命され、2023年8月にはマンチェスター・ユナイテッドFCからの獲得オファーを断り、シント=トロイデンVVに期限付き移籍しました。
- 2006-2008:浦和大東サッカースポーツ少年団
- 2009-2014:浦和レッズジュニア
- 2015-2017:浦和レッズジュニアユース
- 2018-2020:浦和レッズユース
- 2021-2023:浦和レッズ
- 2023~ :シントトロイデン(ベルギー1部)
鈴木彩艶に対する差別発言に森保監督も断固として抗議!
日本代表の森保一監督は、24日のインドネシア戦に向けた公式会見で、シントトロイデン所属のGK鈴木彩艶に対する差別的な発言に強く抗議しました。
森保一監督は「あってはならないこと」と何度も強調しました。
森保監督は・・・
「世界の多種多様な文化、人種、価値観等々、お互いが相手のこと、みんなのことを尊重して共存共栄していくことが大切だと思う」「フットボールという一つの競技を通して国と国がつながり、人と人がつながり、一つのフットボールという共通言語でいろんな価値観を認め、みんながつながれるということを活動、試合を通していろんな方に伝えていきたいと思っている」「我々の大切な選手であり、日本の大切な選手である鈴木彩艶に人権侵害の言葉、差別的な言葉を向けた人には断固として抗議したい」
と力説しました!
鈴木彩艶に対する差別発言の内容は?
鈴木彩艶選手は、初戦のベトナム戦、イラク戦とミスも絡んで2試合連続で2失点。
同試合後にSNSで差別的な発言を受けたことを自ら明かしていました。
鈴木彩艶選手に対する差別発言の内容は以下の通りですが、具体的な投稿内容については控えます。
インターネット掲示板:鈴木選手が日本代表に選ばれたことに対して、「日本人じゃない」や「日本の恥」などの人種差別的なコメントが多数投稿された。
テレビ番組:鈴木選手の出身地について、不正確で侮辱的な発言が放送された。
ツイッター:鈴木選手のパフォーマンスについて、「下手くそ」や「チームの足を引っ張る」などの能力否定的なツイートが多数投稿された。
これらの差別発言は、鈴木選手の人権を侵害し、心理的苦痛を与えるものであり、社会的な問題となっています。

鈴木彩艶選手は、この苦しい状況について・・・
「日本代表のキーパーである以上、失点、敗戦というところでは高いレベルが求められるのは、自分としては分かっている。自分としてもそこは受け入れながらも、次につなげられれば、問題ないと思っている」とこれまでの試合を反省した上で「たくさんの声があるというのは、自分自身も知っています。その中でも差別的な発言というのは、控えていただきたいなというふうに思います」
と差別発言を受けている実情を訴えました。
まとめ
鈴木彩艶選手は、差別発言の内容については触れませんでしたが、「差別的な発言は避けてほしい」というコメントは、彩艶選手自身が述べたものでした。
そのため、強い憤りを感じていることが伝わってきます。
差別発言は絶対に許されるべきではありません。
この問題は代表活動中に起きたものであり、日本サッカー協会には断固とした姿勢を示してもらいたいと思います。