VTuber業界で注目を集めている大型企画が「ホロGTA」と「にじGTA」です。
これらは、バーチャルライバーたちが人気ゲーム『グランド・セフト・オートV(GTA V)』を使って、ユニークなロールプレイを展開する大規模なコラボイベントです。
しかし、両者のタイミングが非常に近かったため、ファンの間では「ホロGTAはにじGTAの成功を見てパクったのでは?」という疑問が浮上しました。
Contents
にじGTAの成功と特徴
「にじGTA」は、にじさんじが2024年に展開した大型のロールプレイング企画で、多くのファンから絶大な支持を受けました。
その魅力的な点は、ライバー同士の既存の関係性を生かしたリアルタイムのロールプレイにあります。
視聴者は、ライバーがゲーム内で行う役割を演じつつも、現実での親交やコミュニケーションが自然に反映されたやり取りを見ることができ、まるでいつものコラボ配信を楽しんでいるかのような感覚を味わいました。
たとえば、月ノ美兎が主催した「闘技場イベント」は大盛況で、選手に賭けを行うライバー同士のコミュニケーションもファンを大いに楽しませました。
このように、シナリオに頼らない自由な展開が「にじGTA」の魅力であり、ライバーたちが自発的にエンターテインメントを生み出す姿勢が、企画全体の成功の要因として挙げられます。
さらに、「にじGTA」は大人数の長時間コラボ配信としても機能しており、普段は絡まないライバー同士の新たな組み合わせが見られたこともファンにとって新鮮な驚きとなりました。
特に、新人ライバーにとっては、この機会に先輩との交流を深める重要な場となり、視聴者もライバーの新しい一面を発見することができました。
ホロGTAの独自性と目的
「ホロGTA」は、ホロライブが2024年9月に展開した大型企画で、主催はさくらみこと星街すいせいです。
このイベントは、にじGTAと同じく『グランド・セフト・オートV』を舞台にしていますが、ホロライブならではの「ホロスサントス」という独自の設定や世界観を活用した点が特徴です。
ホロライブが手掛けたこのプロジェクトは、STGR(ストグラ)とのコラボレーションによって実現したもので、参加するメンバーの個性が最大限発揮されるように設計されていました。
特に、FPSゲームに定評のあるメンバーたちが警察やギャングの役割を演じ、真剣なアクションやコミカルなやり取りが交錯するシーンが多く見られました。
例えば、FPSの熟練者であるトワのスキルを生かした警察側の活躍が視聴者を魅了し、ぺこらとさくらみこの掛け合いでは、かつての黄金コンビの復活が話題を呼びました。
ホロGTAのもう一つの魅力は、企画全体においてホロライブらしさが貫かれていた点です。
キャラクター同士のコメディ要素や、ファンが愛するライバー同士の関係性が大切にされ、視聴者はホロライブの世界にどっぷり浸ることができました。
このように、ホロGTAは、ホロライブのファン層に特化した形で進行されており、にじGTAとは異なる方向性で成功を収めています。
パクリ疑惑の真相は?
では、ホロGTAはにじGTAの成功を見てパクったのでしょうか、それとも偶然重なっただけなのでしょうか?
インターネット上では、この疑問について議論が行われていますが、明確な答えは出ていません。
しかし、両企画とも同様の運営チームによるサポートを受けていることから、一定の影響やインスピレーションがあった可能性も考えられます。
偶然の一致?それとも影響を受けた?
「ホロGTA」と「にじGTA」の実施タイミングが非常に近かったため、一部のファンから「ホロGTAはにじGTAを真似たのではないか」という指摘がありました。
しかし、これは誤解である可能性が高いです。
ホロライブ側の情報によれば、「ホロGTA」はさくらみこと星街すいせいが中心となり、長期間にわたって企画準備を行っていたことが明らかになっています。
特に、STGRとの協力を得て進行されているため、その規模や内容を考えると、短期間でにじGTAを真似るのは現実的ではありません。
また、「にじGTA」もにじさんじのライバーたちによる独自の世界観とプレイスタイルが成功の要因であり、ホロGTAと単純に同一視するのは難しいでしょう。
両企画ともに『GTA V』を使用していますが、それぞれの事務所が持つ異なるエンターテインメントの方向性が、各企画に反映されています。
にじGTAはライバー同士の自然な関係性を活かし、即興でエンターテイメントを作り上げるスタイルが特徴であり、一方のホロGTAは、より計画的なロールプレイと笑いを交えたコメディ要素が強調されているのです。
さらに、「ホロGTA」が開催された2024年9月は、にじさんじの「にじGTA」が既に成功を収めていた時期でもありますが、にじGTAの成功を直接的に真似たのではなく、偶然の一致という見方が現実的です。
バーチャルYouTuber業界では、同じ人気ゲームを使った企画が複数の事務所で行われることは珍しくなく、今回もその一環として捉えられるでしょう。
まとめ:クリエイティブな企画が与える影響
「ホロGTA」と「にじGTA」は、それぞれのVTuber事務所が誇る人気企画であり、同じゲームを題材にしていることから比較されやすい点は確かです。
しかし、両者は決して単なるコピーではなく、それぞれの文化とエンターテインメント性を活かした独自のプロジェクトであると言えます。
にじGTAは、ライバー同士の関係性を自然に活かした自由なロールプレイが魅力であり、ファンにとっては新しい発見や楽しみがあふれていました。
一方、ホロGTAはその企画段階から大規模に準備され、STGRとの協力を得てホロライブ独自の世界観を作り上げました。
特に、ホロライブメンバーの個性やファン層に焦点を当て、計画的なコメディやストーリー展開がなされており、にじGTAとは異なる楽しさを提供しています。
両者の間には競争意識があるかもしれませんが、これは決して悪いものではなく、クリエイティブな相乗効果を生むきっかけとなっています。
ファン同士の論争を越えて、両企画が業界全体に与える影響や、そのクリエイティブな努力を評価することが重要です。
今後もホロライブやにじさんじがどのような新しいエンターテインメントを提供してくれるのか、目が離せません。