【NHK】『ブギウギ』予想外に大反響の理由！趣里の演技力の秘密！

NHKの連続テレビ小説『ブギウギ』は、10月の放送開始以来、X（旧Twitter）で日本のトレンドのトップに踊り出るなど注目を集めています。

この記事では、NHK連続テレビ小説『ブギウギ』が前予想より大きな飛躍を遂げている理由や、その立役者とも言える趣里さんの姿についてまとめてみます。

連続テレビ小説『ブギウギ』概要と注目ポイント

連続テレビ小説『ブギウギ』は、戦後の日本を舞台に、歌と踊りで人々に勇気と希望を与えていくヒロインの物語です。

ヒロインは、大阪の下町にある小さな銭湯の看板娘から、スター歌手へと駆け上がる花田鈴子（福来スズ子）で、ヒロインは趣里が演じています。

舞台は大阪・香川・東京で、戦争の苦難を乗り越えながら、大阪・道頓堀にできた少女歌劇団や華やかなステージで活躍していきます。

『ブギウギ』は、戦後の大スターで「ブギの女王」と呼ばれた笠置シヅ子さん（1914-1985年）がモデルで、「東京ブギウギ」や「買物ブギー」など数々の名曲を歌った笠置さんの人生を、大胆に再構成した作品です。

このドラマは、戦後の人気スターであり、「ブギの女王」として知られる笠置シヅ子さんをモチーフにしており、大阪の銭湯の娘花田スズ子が戦中の困難を克服し、スターダムにのし上がる物語を描いています。

笠置シヅ子さんが卒業したOSK日本歌劇団をモデルにした架空の歌劇団・梅丸少女歌劇団（USK）が登場します。

この作品の主人公は、趣里さん演じる花田鈴子（福来スズ子）で、生涯のライバルとして登場する茨田りつ子は菊地凛子が演じています。

茨田りつ子は、青森市出身の歌手で“ブルースの女王”とも呼ばれた「淡谷のり子」さんをモデルにしています。

主演は女優の趣里さんで、脚本は足立紳さん、音楽は笠置シヅ子の「東京ブギウギ」を作曲した服部良一さんの孫である服部隆之さんが担当しています。

主題歌「ハッピー☆ブギ」は、EGO-WRAPPIN’のボーカル中納良恵、シンガーソングライターさかいゆう、ヒロインの趣里が歌っています。

連続テレビ小説『ブギウギ』初回放送のステージシーンの反響

ドラマ『ブギウギ』の人気の理由の1つとして、初回放送で見せた華麗なステージシーンが挙げられます。

戦後の東京がモノクロ映像で描かれた後、高瀬耕三アナウンサーの生きる活力を与えた1人の女性というナレーションと共に劇場のシーンへと移行し、主人公・趣里さんが華やかなパフォーマンスを披露しました。

このシーンの変化は、視聴者に強烈な印象を与え、SNSでは趣里さんのダンスや明るい雰囲気に対して多くの称賛の声が上がりました。

2023年10月2日から放送されているNHK連続テレビ小説「ブギウギ」の初回放送では、ヒロイン趣里さんが華やかなステージで歌って踊るシーンが放送されました。

このシーンには「朝から元気に」「毎日楽しみ」などの反響がありました。

趣里さん主演の「ブギウギ」では、15分間にわたってほぼステージが描かれるという朝ドラでは異例の描写が行われています。

その上、初回放送からすぐに華麗な草薙剛さんの初出演が視聴者の注目を集めたことも、この作品の人気を後押ししたようです。

特に、最初のステージシーンで彼が登場することに対して、SNS上では「草薙君が初回の会でこんなに早く現れるなんて」という反応がありました。

草薙さんは、1分で姿を現し、「草薙剛の演技が好きなので、彼が出てきて嬉しい」とコメントされ、注目を浴びていました。

草薙剛さんは、昭和時代の有名な作曲家、服部良一さんをモデルにした羽島善一役を演じています。

草薙さんは、視聴者の皆さんが楽しめるように、昭和の時代を全力で生き抜くとコメントし、この明るく楽しい作品への情熱を表しているようでした。

脚本家・足立紳と主演・女優趣里に対する期待と不安

しかし、放送前には一部で心配の声も聞かれました。

脚本を担当する足立紳さんは、これまで深夜枠の作品のみで民放の連続ドラマを手がけた経験がありません。

そのため、足立さんの脚本は、清潔感がありますが、辛辣な要素は少なく、物足りなさも感じられます。

視聴者が求める刺激に応えられるのか、また主役の趣里さんについては、これまで多くの役柄を演じてきましたが、常に陽気な笠置シヅ子さんをどのように表現するのかが問われていました。

彼女は、水谷豊さんと伊藤欄さんを両親に持つことから、しばしば両親の後光と称されてきました。

趣里さんの朝ドラへの挑戦は、これが4回目で、2471人の応募者の中から32歳（現在33歳）で主役に選ばれたのです。

これはまさに大きな抜擢と言えますが、一方で、年齢ギリギリなところに対しての不安の声もあったことは確かです。

また、『ブギウギ』では、33歳の主演女優趣里さんの母、親役にわずか7歳年上の水川あさみさんが起用されたことも不安材料でした。

趣里さんと年齢が近い母役を務めることに、水川あさみさんは最初難色を示していたようですが、実際に演じてみると、水川さんは、まさに大阪のお母ちゃんそのものでした。

夫役の柳葉哲朗さんと水川あさみさんは、実年齢に22歳の差がありますが、2人は息ぴったりの夫婦役を演じています。

水川さんがこの役に選ばれた理由には、ブギウギの脚本足立さんとの縁が関係しています。

足立さんが監督脚本を手がけた『喜劇愛妻物語』（2020年）での水川あさみさんの演技は印象的でした。

足立さんの脚本との相性の良さが水川さんを引き立てています。

足立さんの描くキャラクターを見事に表現する水川さんを見て、『ブギウギ』のヒロインの母親役にふさわしいと今では誰もが思っているはずです。

期待通り愛情深くてしっかりとしたお母ちゃんを自然に演じています。

そして、『ブギウギ』の大ヒットを世間が確信したのは11月10日に放送された第30回のエピソードです。

神回とも言われる内容で、スズ子が「ラッパ娘」を全編通して歌った回でした。

物語が華やかな大阪から東京へと移行する際、番組の雰囲気が変わり、視聴者からの反応が落ちるのではないかと懸念されていました。

主演女優・趣里の演技力と大ヒットの要因！

しかし、実際はその心配は杞憂に終わります。

スズ子が東京へ行った後番組は、さらに盛り上がりを見せ、視聴率も上昇したのです。

盛り上がっている要因として、スズ子の役を熱演している趣里さんの演技が大きな魅力の1つです。

趣里さんの演技の素晴らしさは、特に大阪弁の使い方に現れています。

東京生まれの彼女が大阪弁をこれほど自然に話せるとは予想外だった視聴者も多くいたようです。

2020年のドラマ『おちょやん』での杉咲花さんの演技に劣らず、ほぼ完璧な大阪弁を披露しています。

通常、ドラマでの大阪弁は東京や全国の視点から誇張されがちで、時には下品な印象を与えることもあります。

しかし、趣里さんの場合は、その喋り方や振る舞いが上品で洗練されているため、下品な印象を与えることなく視聴者に飽きさせない魅力を持っています。

趣里さんの演技におけるもう1つの見事な要素は、コメディセンスにあります。

ドラマの中で見せる彼女の動きには、何とも言えないユーモラスな間が感じられます。

この才能は、まるで芸術的な笑いの才能が開花したかのようです。

この点でシリさんの母親である伊藤欄さんを思い出さずにはいられません。

趣里さんがコメディエンヌとしての一面を見せるほど、彼女の表情は伊藤欄さんに似ていると感じてしまいます。

1970年代の火曜会はお笑いの才能に溢れていました。特に桜田淳子さん、野口五郎さん、沢田健二さん、そしてキャンディーズの中でも伊藤欄さんは際立っていたように思います。

また、趣里さんの父親である水谷豊さんも、若い頃、特に『熱中時代』で顕著なお笑いを見せていました。

趣里さん自身の努力と才能はもちろんのこと、両親から受け継いだ演技にもお笑いは必要だという世界観も彼女の演技に大きな影響を与えているように思えます。

趣里さんがシンガーとしての驚異的な進歩を見せていることも見逃せません。

4歳からクラシックバレーを学び、ロンドンの著名なバレー学校に遊学した経験を持ち、その後の怪我により諦めざるを得なかった過去があります。

しかし、彼女の歌唱に対する期待は想像以上でした。

この点において制作スタッフも同様の驚きを感じていたようです。

主題歌と音楽を担当した服部良一さんの孫の服部隆之さんは、NHKドラマガイド『連続テレビ小説『ブギウギ』パート1』で次のように語っています。

「趣里さんが歌のトレーニングを重ねて上達する様子を見て、主題歌「ハッピー☆ブキ」を彼女に歌ってもらうのが最適だと思いました。彼女は、俳優として感情を込めた歌が得意ですが、現在は、魅力的な声の持ち主として、独自の世界を築いています。」

特に、印象的だったのは、第30回での「ラッパと娘」のパフォーマンスです。

この曲は、広く音の跳躍が多い難曲ですが、趣里さんは、バレーで培った優れたリズム感と独特のシャウトでこの曲を見事に歌い上げ、視聴者を魅了しました。

歌声は、自由さと力強さを持ち合わせており、その迫力に圧倒されます。

他に注目すべき点は、ドラマの展開速度の速さです。

第7週までに1926年から1939年までの14年間を描き、幼少期からの成長、歌劇団への加入、労働争議、故郷香川への帰省、出世の秘密の発覚、東京への進出、演出家との恋愛、劇団「日宝」への騒動、秋山美月との別れなど多くの出来事が詰め込まれています。

この展開の速さは、2021年の「カムカムエブリバディ」での経験が生かされているように感じます。

朝の忙しい時間に放送される朝ドラにはこのような速い展開がぴったりだと思います。

第8週からは、事実上の第2部となる予定で、年末にかけて戦争の時期をじっくりと描くそうです。

朝ドラにおける戦争の描写は、ドラマの神髄を見せる機会です。

茨田りつ子は、軍歌を歌わない中で、スズ子は、どのように歌い踊り恋をし生きていくのでしょうか。

現代の緊迫した世界情勢の中で、朝ドラがどのように戦争を描くかには非常に興味があります。

しかしどんな困難があろうとも、福来スズ子そして趣里さんならきっと笑顔で立ち向かっていくでしょう。

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