国土交通省は2024年1月16日に、ダイハツ工業に対する立ち入り検査の結果を発表し、さらに悪質な3車種の型式指定を取り消す手続きを開始することを発表しました。
ダイハツが起こした「認証不正問題」により、ダイハツの普通乗用車である「ロッキー」と「トール」「ブーン」がなくなってしまう可能性があるかも・・という情報が聞こえてきました。
人気車種であり、心配されている方もいらっしゃるでしょう。
その情報筋をまとめてみます。
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ダイハツが「軽自動車分野に集中できる体制」に見直す方向
「産経新聞」によると、トヨタ社長がダイハツの認証不正問題についての囲み取材に関する内容が掲載されています。
トヨタ自動車の佐藤恒治社長は16日、国土交通省が、子会社のダイハツ工業の車両安全の認証不正問題で同社に対し道路運送車両法に基づく是正命令を出したことを受けて報道陣の取材に応じ、1カ月後をめどにダイハツの新経営体制や再発防止策などを示すと明らかにした。
不正の背景に、トヨタからの小型車の生産委託の拡大によるダイハツの現場負担の増加が指摘されていることも踏まえ、同社の事業領域を本来の軽自動車分野に集中できる体制に抜本的に見直す方向だ。
2024/1/16産経新聞社『ダイハツ新経営体制1カ月後に公表へ、軽自動車に特化も トヨタの佐藤社長「壁を壊す」』
ダイハツは「軽自動車」に注力する体制に変更する方針だそうです。
つまり、ダイハツの普通車がなくなる可能性が出てきたということです。
または、トヨタが引き継ぐ可能性も考えられます。
ダイハツがトヨタにOEM供給している普通自動車
ダイハツは、トヨタやスバルにOEM供給しています。
トヨタ向けのOEM車には、次のようなものがあります。
トヨタ・ライズ(ダイハツ名「ロッキー」※共同開発)
トヨタ・パッソ(ダイハツ名「ブーン」※共同開発)
トヨタ・ルーミー(ダイハツ名「トール」)
トヨタ・プロボックス(ダイハツ名「サクシード」)
トヨタ・タウンエース バン(ダイハツ名「グランマックス カーゴ」)
トヨタ・タウンエース ワゴン(ダイハツでは「デルタワイドワゴン」)
OEM(Original Equipment Manufacturer)とは、他社ブランドの製品を製造する会社です。
自動車業界では、委託を受けたメーカーが外観やエンブレムなどを変えて製造し、他社ブランドで販売されることを指します。
ダイハツが製造しトヨタへOEM供給している車はどうなる?
ダイハツはトヨタの完全子会社となっており、独自で販売を続けることはほとんどないでしょう。
トヨタ自動車の佐藤恒治社長は、トヨタが重視している現場重視の品質改善企業文化である「現地現物」をダイハツに浸透させるため、新体制では「トヨタとダイハツの壁を壊す」と述べ、開発など具体的な事業運営においてトヨタ側がダイハツに強く関与する考えを示しました。
今回の認証申請における不正行為によって、トヨタが販売を終了することを決定した場合、ダイハツと協議し、一方的な指示ではなく必ず親会社の意向を尊重した行動を取るでしょう。
とにかく、来月の発表を待つしかありません。
ダイハツの今後には大きな変化が起きそうで、注目しています。