【宝塚】憤りを感じている！遺族側代理人「15のパワハラ指摘」の内容は？

12月 7, 2023 30分24秒

（出典 image.gallery.play.jp）

2023年9月30日、当時25歳で宝塚歌劇団に入団してから7年目生徒、有愛きいさんが亡くなった事件。

遺族側の代理人である川人博弁護士らが、12月7日に東京都内、厚生労働省記者クラブで記者会見を行いました。

歌劇団側は、上級生によるパワーハラスメントを否定していますが、私たちは、死亡の背景として上級生による「執拗なハラスメントを受け、心身の健康が損なわれ、死亡に至った」という意見書を提出しました。

彼らは、亡くなった劇団員に対して15件のパワーハラスメント行為があったと主張し、阪急阪神ホールディングスと宝塚歌劇団に対して12月5日付で意見書を提出したことを明らかにしました。

Contents

1 遺族のコメント全文
2 「15のパワハラ行為を指摘した意見書」の15のパワハラとは？
3 「パワハラを認めて謝罪しない限りは本件は絶対に解決しない」
4 ＜関連する動画＞
5 「15のパワハラ指摘」についてX（旧Twitter）の反応

遺族のコメント全文

11月14日に発表された調査報告書によると、女性の死亡について、歌劇団は長時間に及ぶ活動などの管理責任を認めましたが、上級生によるパワハラは確認できなかったとしています。

しかし、遺族側は意見書で、上級生が女性の髪をヘアアイロンで巻いてやけどを負わせたり、新人公演で人格否定のような言葉を浴びせたり、宙組の組長らが下級生を叱責したことなどはすべてパワハラにあたると主張しています。

また、歌劇団の調査報告書は、証言があってもパワハラの事実を裏付ける内容については証拠として採用していないため、調査方法が批判されています。

2023年12月7日
　遺族の訴え
　遺族
　娘と会えなくなってから、2ヶ月が経ちました。
　今でも娘からのラインを、電話を、そして帰ってくる足音を待ち続けています。その間に、さまざまな事がありましたが、劇団がパワハラを一向に認めない姿勢に憤りを感じています。
　劇団が調査依頼した弁護士による調査報告書の内容は到底納得出来ません。宙組の生徒さんが勇気を出して証言してくださった事、私たち家族が訴えた事が全く反映しておらず、パワハラを行った上級生を擁護する歪曲された内容になっています。
　しかしながら、調査報告書が認定している事実だけでも、当該上級生の言動がパワハラにあたります。
　何日も、何時間も、感情に任せて叱責され、「すみませんでした」と言うことしか許されず、泣きながら謝り続けている娘の姿を想像すると、憤懣やる方ない思いです。
　娘は、もう何を言う事も出来ません。それを良いことに、自分たちの都合の良いように真実をすり替え、娘の尊厳をこれ以上傷つけるのはやめてください。
　私たち家族は、劇団と、パワハラを行った上級生が真実を認め、謝罪する事を求めます。
（出典https://bunshun.jp/）
文春オンライン『「劇団がパワハラを一向に認めない姿勢に憤りを感じています」“タカラジェンヌ転落死”「遺族の訴え」全文公開《15のパワハラを主張》』

「15のパワハラ行為を指摘した意見書」の15のパワハラとは？

看護師の「あとには残らない程度のやけど」などの証言も、「虚偽であり、裏付ける証拠はない」と反論されています。

意見書は5日付で、歌劇団と運営会社の阪急電鉄などに送付されました。

遺族側は、女性が経験したと主張する15件の主なパワーハラスメント行為について、女性と家族とのLINEのやり取りなどの証拠を提出し、説明しました。

また、女性が額にヘアアイロンを押し付けられてやけどをしたとされる写真や母親にあてたLINEのやりとり画像も添付されています。

以下は、意見書に記載された「主要な15のパワハラ行為」です。

15のパワハラ行為を指摘した意見書

１）上級生Aが被災者が断ったにも関わらず、ヘアアイロンで被災者の髪を巻き、やけどを負わせたこと
２）Aがやけどを負わせたにもかかわらず、真摯な謝罪をしなかったこと
３）Aが髪飾りの作り直し等、深夜に及ぶ労働を課したこと
４）上級生が、新人公演のダメ出しで人格否定のような言葉を浴びせたこと
５）週刊誌報道（※週刊文春によるヘアアイロンに関する報道）後、上級生がやけど事件加害者の責任を問わず、被災者を呼び出し、詰問し、劇団員の前で被災者を孤立化させ、過呼吸の状態に追い込んだこと
６）劇団幹部がやけど事件を「全くの事実無根」と発表したこと
７）劇団幹部が、睡眠時間が一日3時間程度しか取れないような、極めて過酷な長時間労働を課し、過大な要求をしたこと
８）宙組幹部が「振り写し」の復活により、一層過大な要求をしたこと
９）宙組幹部が「お声がけ」の復活により、一層過大な要求をしたこと
10）演出家が怠慢・不備により、到底対応不可能な業務を課したこと
11）宙組幹部が配役表事前開示に関し、9月初め2日連続執拗な叱責を行ったこと
12）宙組幹部が「振り写し」に関し、大声で宙組組員の面前で叱責を行ったこと
13）宙組幹部が「下級生の失敗はすべてあんたのせいや」等執政を繰り返したこと
14）宙組幹部が9月28日、幹部部屋で大声で叫び、威圧的な言動を行ったこと
15）宙組幹部が「お声がけ」に関し、詰問し、叱責し続け、罵倒したこと

FNNプライムオンライン『【速報】ヘアアイロンでやけどの写真やライン画面を公開…宝塚歌劇団員の遺族側「パワハラ」認定求め意見書公開』（https://www.fnn.jp/articles/-/626550）より

また、調査チームの報告書には、ヘアアイロンによるやけどの程度については看護師の証言のみを信じ、遺族の真実の証言を無視していると批判されています。

さらに、パワハラに関する劇団員の複数の証言があっても、それを証拠として受け入れず、結果的にパワハラが認められなかったとされています。

その上で、「調査報告書は全体的に、劇団内の上下関係を過度に重視し、劇団幹部や上級生による下級生への支配構造を理解していないため、結論に至っている」と厳しく指摘されています。

「パワハラを認めて謝罪しない限りは本件は絶対に解決しない」

「特に強調したいのは、調査報告書が認定している事実をみても、上級生5人ががりで周囲の劇団員にも聞こえるほど叱責したことはパワハラであるということ。（『嘘つき野郎』と言ったことを聞いている）劇団員の証言は、なぜ伝聞証拠なのか、理解に苦しむ。パワハラを認めて謝罪しない限りは本件は絶対に解決しない」」（川人弁護士）

遺族のコメント全文

「15のパワハラ行為を指摘した意見書」の15のパワハラとは？

「パワハラを認めて謝罪しない限りは本件は絶対に解決しない」

＜関連する動画＞

「15のパワハラ指摘」についてX（旧Twitter）の反応

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