宝塚歌劇団は、2024年6月20日から30日まで兵庫・宝塚大劇場で、7月20日から8月25日まで東京宝塚劇場で、宙組公演「Le Grand Escalier -ル・グラン・エスカリエ-」(作・演出:斎藤吉正)を上演すると発表しました。
遂に宙組公演が再開するのですね。
ショーだけで、大劇場では10日間、東京では約1ヶ月間という公演期間について、よく考慮されていると感じます。
そして、その主演には、やはり芹香斗亜さんとなっていますが、これは道徳的に許容されるのでしょうか?
宙組特別公演の主演はトップの芹香斗亜!
昨年9月に急逝した25歳の宙組有愛きいさんのため、約9カ月ぶりの上演が行われます。
特別公演で、主演はトップの芹香斗亜とトップ娘役の春乃さくらが務めます。
劇団は公式ウェブサイトも更新し、「公演の準備を十分に行うため、ショーのみの開催となることをご理解いただき、ご容赦いただければ幸いです」と説明しています。
宝塚大劇場:2024年6月20日(木)~6月30日(日)
東京宝塚劇場:2024年7月20日(土)~8月25日(日)
宙組公演再開のお知らせ/宙組特別公演『Le Grand Escalier -ル・グラン・エスカリエ-』の上演について
このたびの宝塚歌劇団宙組劇団員の逝去を受け、ご遺族の皆様には心よりお詫び申し上げます。また、宙組公演につきましては、公演中止や演目変更等により、お客様に大変なご心配とご迷惑をおかけしたこと、誠に申し訳なくあらためて深くお詫び申し上げます。
この度、下記公演より宙組公演を再開させていただきます。これまでお芝居とショーの2本立て公演をお届けしていたところ、今回は宙組にとりましておよそ半年ぶりの公演となることから、十分な準備期間を確保し公演の万全を期すため、ショーのみの開催となること、ご容赦、ご斟酌賜れれば幸いです。出演者・スタッフ一同、誠心誠意、心を込めて舞台づくりに務めてまいります。
今後も5組がそろって公演をお届けできるよう、安心・安全に舞台に立てる態勢づくりに努めてまいる所存でございますので、今後ともご支援のほど、何卒よろしくお願い申し上げます。2024年 4月13日
宝塚歌劇団
宙組特別公演
■主演・・・芹香 斗亜、春乃 さくら◆宝塚大劇場:2024年6月20日(木)~6月30日(日)<一般前売 未定>
◆東京宝塚劇場:2024年7月20日(土)~8月25日(日)<一般前売 未定>レビュー
『Le Grand Escalier -ル・グラン・エスカリエ-』
作・演出/齋藤 吉正わが国初となるレビュー『吾が巴里よ<モン・パリ>』が、欧米視察を経た岸田辰彌の帰朝作品として1927年に上演されて以降、様々なレビュー作品を生み出してきた宝塚歌劇。その110年の節目の年に、積み重ねてきた歴史と、携わってきた先人たちへのオマージュを込めた華麗なるレビュー作品をお届け致します。
魅惑のパリに踊る紳士淑女達、グラナダの闘牛場に立つ勇敢なマタドール、ニューヨークの摩天楼を夢見るダウンタウンの青年達・・・。そして彼らが追い求める夢の先には眩い光彩が照らし出す荘厳な大階段(Le Grand Escalier)が! 胸躍る美しい宝塚歌劇の名曲と共にお届けするドリーミングステージ。[座席料金]
宝塚大劇場:SS席6,500円、S席5,000円、A席3,500円、B席2,500円
東京宝塚劇場:SS席6,500円、S席5,500円、A席3,500円、B席2,500円※一般前売開始日、公演日時については、後日あらためてお知らせします。
宝塚歌劇団公式HP2024.04.13『宙組公演再開のお知らせ/宙組特別公演『Le Grand Escalier -ル・グラン・エスカリエ-』の上演について』
「大階段」は芹香斗亜の退団のため?
『Le Grand Escalier -ル・グラン・エスカリエ-』の意味は「大階段」です。
現時点では、芹香斗亜さんの退団については触れられていませんが、「大階段」を多用した演出が行われるのは、芹香さんがこの公演で退団されるのではないかと予想されます。
グラナダのマタドールやニューヨークの青年は、芹香斗亜が過去に出演した作品で、大階段を降りて退団の挨拶をするイメージもあります。
大階段は、予算や準備期間を考慮すると、すぐに使用できる最も大きな舞台セットです。
宝塚歌劇団では、退団時に大階段を降りることができるのは、古くから研5以上のメンバーに限られています。
もし芹香さんがトップスター時代の後半に退団する可能性があるとしたら、まだお披露目ができていない状態なので、レビュー公演は新たなステージに向けての準備の一環だと考えられます。
宝塚歌劇団は、真実を明らかにする責任があると考えますがそれができる劇団ではないことは、この半年で十分理解できました。
また、宝塚という夢を提供し、夢を売る職業である以上、文春記事の通りの内容ならば、1人の方が亡くなった状況下で、その事件に関わった人が何もなかったように出演することは、一般の人は納得しないと思います。
芹香斗亜さんのお披露目公演が急遽中止になったことについて、芹香さんのファンは長い間我慢してきたのでしょう。
花組2番手から宙組2番手への異例の組替えや、宙組2番手としての長いキャリアなど、多くの困難を乗り越えてもきましたので、もし芹香さんが退団することになれば、ファンは宝塚歌劇団に対して失望するかもしれません。
劇団は、多くのファンを持つトップスターに対して慎重に対応せざるを得ないことは、理解できないことはないですが、今回の有愛きいさんの問題・事件が意図的でなくても、それを許すことは到底できないと考えます。
大人の世界で意図的でないからといって許されるわけではなく、同様に意図とぜず起こす交通事故も許されることはありません。
閉鎖的な世界で長い間、熱狂的なファンによって成り立っていた宝塚歌劇団のこの発想こそが大きな間違いのはずです。
『ならぬものはならぬ』・・人として生きるためには、理屈 や言い訳が通らない絶対にやってはいけないことがあるとした規範の上にこそ、真のファンが付くのであって、こうしたことで劇団に失望するようなファンを持ってはならないのです。